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【お試し・誰でも読める土曜日コラム】

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土曜日にコラムる男(Ba.新田洋輔)

第二回

 寒いですね。本格的な冬到来と言った感じですが『今まで何度も』僕は言ってきました、日本の冬に必要な三種の神器というやつを。まずは「炬燵(こたつ)」、二つ目は「みかん」、最後に「猫」。この三つが揃うという事はすなわち、、「はぁ〜幸せ〜」となるのですよ。はい、「教科書」誕生秘話の続きいきます。

 収録する楽曲はもちろんすでに出揃っており、レコーディングも終盤に差し掛かっていた時の事、僕を含む当時のメンバーが一段落して次の曲へと向かおうとしているタイミングで、よっくんが歌詞の草案やスケジュール、メモ書きなど諸々の用途で使用しているノートを抱えながら入ってきて「ちょっと、良い曲できたから聴いてくれ」的なニュアンスで全く初見の曲を弾き語り始めたのだ。   
 当然一同困惑、大人しく耳を傾けていたのだが目にわかるようにメンバーの表情が変わっていった様に記憶している、僕ももちろん「あれ、これすげぇ良い曲かも」という入りから「あぁこれ良い曲だわ」という確信に変わっていったのを今でも憶えている。
 メンバーも何も言わずにその曲のアルバム入りを目指して即座にコード確認、アレンジへと入り、時間もなかったのであのアルバムの中で唯一の一発録り(全員一緒にせーので演奏して録るやつ)にて強引かつスムーズにレコーディングを終える運びとなった。
 かくして、タイトル未定だったザ・マスミサイルの記念すべき1stフルアルバムはこの曲のタイトル「教科書」と同じ「教科書」として世に出て行く事となり、22年目の今年を迎えてもバンドの代表曲として長く愛されている(と思う)楽曲へとなっていったのだった。
 もちろん「教科書」という曲にまつわる思い出はまだまだあるのだけれども、やっぱり一番好きな曲、思い入れのある曲は?と聞かれたら、僕は「教科書」と答えるのだろうな。
 
次回は「ザ・マスミサイル」結成時から活動初期の話でも紐解いてみますかね。

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