ツイキャスフォーティアン協会代表ご挨拶
いつの時代も私たち人間は未解明の現象に魅せられてきました。
そして未解明の現象に対する好奇心が、同時に新たな科学知識を見出すための原動力となり、今日の科学文明の隆盛に結実したことは皆様ご存じの通りです。
そういった科学の境界上の問題の中でも特に人々の強い関心を集め、論争の種となっているのがUFOや超心理学、未確認動物などの超常現象です。インターネットで「超常現象」とか「Paranormal Phenomena」と検索してみて下さい。たちまち、あなたの目の前に超常的な情報の大海原が広がることでしょう。
しかしツイキャスでは「超常現象」「オカルト」と検索しても、ヒットする配信の大半は怪談や心霊相談、陰謀論、占いなどをテーマとしたものです。そのこと自体を批判はしません。ですが一抹の寂しさを覚えてきたことも確かでした。
「ツイキャス上に、超常現象への興味と関心、探究心にあふれた人々の憩いの場ができないだろうか」
そのような思いから私はツイキャスフォーティアン協会を設立いたしました。“フォーティアン”とは超常現象を愛好する人々の総称で、米国のチャールズ・ホイ・フォート（1874-1932）に由来します。彼は図書館にこもり、世界中の新聞や雑誌などから不思議な現象の報告を収集。The Book of the Damned、New Lands、Lo!、Wild Talentsといった4冊の著書にまとめ、多くの作家たちに多大な影響を与えました。瞬間移動を意味する“テレポーテーション”もフォートが考案した言葉です。
残念なことに魅力的な分野には嘘や誤解がつきものです。超常現象やオカルトも例外ではありません。しかし私は、超常現象の中には現今の科学知識を塗り替えるようなものが含まれていると固く信じています。
科学を科学でないものからより分けているのは、姿勢である――これは米国のSF作家フレデリック・ジョージ・ポール・ジュニア（1919-2013）の言葉ですが、信じることと探究することは必ずしも相反するものではありません。
当協会がフォーティアンの皆様にとってオアシスのような存在になれるよう努めていく所存です。お引き立てのほど、よろしくお願いします。
2021年5月1日
ツイキャスフォーティアン協会代表 衒学鬼